2005年08月08日

飲み屋の作り方[06]--下見と見積りの巻--

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思えば、ごちの物件を見つけたのは去年の8月だった。あれから1年…早いなぁ。
今はまるで最初からお店だったみたいだけど、当初は写真の状態でした。なーもないでしょ。


■10月初旬:
 
 アヤもあたしも無事前職を離れ、これでいよいよ本腰入れて動き出せる。
 まずやらなければならないのは、何にどれだけお金がかかるか、全ての見積りを取りまくることだ。なんせ予定地には飲食店に必要なものは何一つない。小物一つから家具、内装工事、物件の契約まで、調べなければならない事はごまんとあった。
 
 知り合いの元電気屋さんに、電気工事の見積りのため予定地へ来てもらう。
 そこで早くも問題が発生した。

 この部屋に元々ついているブレーカーは30アンペアである。普通、アンペア数を増やす工事はブレーカーを入れ替えるだけの簡単なもので、無料でやってもらえる。
 ところがここにあるのは、増やせない古いタイプのものだと言う。いや、正確に言えば増やすことはできるんだけど、ビルに来ている電線から全部変えなければならないらしくて、20〜30万くらいは覚悟した方がいいとのこと。
 えー!30Aなんてフツーの家だってちょっとエアコンと電子レンジとか使ったらすぐ飛ぶじゃん!
 ま、仕方ない。ともかくそれは考えるとして、まずは見積り出次第連絡をもらえるようにお願いしておく。
 
 雨の中、出来上がった図面をたずさえて、love the lifeさんの事務所を訪ねる。
 前回の打ち合わせで言われたビルの図面については、入手できなかった。
 不動産屋でも区役所でも、あまりに建物が古くて保存していないと言う。築年数を聞いてみるが、「おそらく30年か40年くらいじゃないですかねぇ、記録残ってないということは」との答え。いい加減なのね…。
 
 love the lifeはこじんまりとしていながらも、OSB(集成材)を多用した素敵な事務所だった。あたし達もOSBを使おうと思っていたので、いい参考になる。
 談笑をまじえながら、なごやかに、かつ真剣に、アドバイスを伺う。またしても図面が書き込みで真っ赤になっていく。
 照明器具などもカタログを見ながら実際の効果を教えてもらい、目星をつけた商品ページのコピーをいただいた。
 で問題の施工業者さんだが、当てのなかったあたし達は、甘えついでにlove the lifeさんがよくお願いしているという『木ごころ』という業者さんを紹介していただくことに。
 ただ、木ごころさんはとても忙しい工務店さんとのこと。年末は仕事が立て込むし、もしかしたら11月末のオープンを検討し直すことになる可能性もあるという。
 それでも、若い人ばかりで相談しやすいし、仕事ぶりは折り紙つき、とのことで、自分達でも探しつつ、木ごころさんにも予定を伺ってみてもらうことにした。

 打ち合わせのあと、近くにある『D&DEPARTMENT』に寄る。んもーほんっとに素敵な家具・雑貨の山!どれもちと予算オーバーだったが、看板や小物使いのアイディアを盗んで帰ってくる。
 この頃になると、見るもの全て、とっさに「コレ何かに使えねーか?」と考えるようになっている。

 アヤが酒屋さんに下見に行く。
 ネットで見つけた酒屋さんで、入手の難しい焼酎などもいろいろ揃えているらしい。
 (ここらへんは、のちほどアヤ本人に書いてもらうとしますか。)

 目黒のアンティークショップに家具・照明を探しに行く。
 目黒〜自由が丘あたりには、気の利いた中古家具屋がごまんとある。
 バラバラのソファや椅子をカッコ良くコーディネートしたカフェのようにはしたくなかったのだけど、やっぱり見てるとかわいいので、一応押さえておくことにしたのだ。
 ただ、この辺りの店は高い。だからまぁ、価格の相場を見るのと、イメージの元にするのが今日の目的。あわよくば、というのはもちろんあったけど。
 目指す店は駅からだいぶ離れたところにあった。
 雑誌のざっくりした地図を頼りに歩いていったのだけど、よく分からない町であっけなく道に迷ってしまった。行けども行けども、どんどん住宅街になっていくばかり。コンビニ一軒見当たらなくなってきた。
 最初は元気に話しながら歩いていたのだけど、段々無口になり、日も暮れて心細くなっていく。
 ついに徒歩を断念、タクシーをつかまえて住所を告げる。と、歩いていたのとは全く逆方向に向かうではないの。
 タクシーは自分達がどこにいるのか把握していた最後の地点も通り過ぎ、更に逆方向へ。
 最初から間違ってたんだ…こんなにキッパリ道間違えたのは初めてだ。方向感覚には自信があったんだけどなぁ…自信無くしました。
 やっと辿り着いたアンティークショップには、可愛い家具がたくさんありました。
 しかしやっぱ高い!
 B品で値引きされている素敵な鏡を発見するも、もっと全体的なイメージが固まるまでは購入を見送ることにする。

 アヤ、食品衛生責任者資格取得。後日、消防管理の資格も取る予定。

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 さて、もう一ケ所くらいは見積りをお願いしようと、ネットで目星をつけた工務店にも連絡を取ってあった。
 1軒目はイマイチな手ごたえだったが、もう1つの工務店からは良いお返事をもらえた。
 浅草橋のその工務店へ、現場の現況説明と素材サンプル・パーススケッチ・イメージ写真などをまとめた簡単なプレゼン資料を用意して行く。学校を卒業してから10数年も経つというのに、課題程度の稚拙なものしか作れないことになんだか情けなくなったが、ここはとにかく画像をたくさん見せて、できるだけ正確にあたし達の頭の中にあるものを伝えなければならない。
 この工務店もかなり若い雰囲気の事務所で、いかにも建築顔の若い社長さんが直々に応対してくれて、なかなか好感触。工事時期も希望通りでなんとか行けそうだとのこと。しかし、ザックリ試算してもらった感じだと、ちょっと予算オーバー…。問題の電気容量の件については「見てみないと分からないけどやっぱり30万くらいはかかりますねぇ」とのこと。イタイなぁ。

 帰りに合羽橋を覗きに行く。
 ベランダ用に、と前々から目をつけていたイカ球(イカ釣り漁船に沢山ついてるでっかい電球)を置いてないか、電気店に聞いてみる。前この電球を見たのは東急ハンズだったのだが、ハンズのは家庭の室内用に改造してあるとかで、防水対応していなかったのだ。ベランダには屋根を付けるつもりだけど、雨が吹き込むだろうし、まんま室内用というのは少し不安があった。
 合羽橋商店街のまん中へんにあるその電気屋では、取り寄せになるけど入手は可能だと言う。しかし、よくよく聞いてみたら、なんとイカ球はちょっと近くに立っただけで火傷するほどの熱量とのこと!危険!他を考えなくっちゃ。

 最終的に合羽橋ではなんでも揃うけど価格はそんなに驚くほど安くはない、と結論。しかし何も収穫がないのは嫌なので、ミニミニせいろと平皿3枚、酒屋みたいな前掛け、旨そうなつまみなどを購入。つまみはメニューの参考になれば、という目論み。
 あー、そろそろメニューも決定していかないとなぁ。
 この頃のメモを見ると、数ページおきにメニューを検討した跡がある。しかし決定に至っていない。
 徐々に試作も始めてはいたのだけど、アヤもあたしも、なんだかこう「コレだ!」つー決定的な感覚を持てないまま、イメージばかりがぼんやりとある、という微妙に不安な状態が続いていた。


hazu
posted by 高円寺ごち:営業時間19時〜3時/杉並区高円寺北2-7-13高円寺銀座ビル3F右/03-3338-7077 at 03:02| Comment(1) | TrackBack(1) | 開店記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
へー!
初めはこんなにガランとしてたんだ〜。
やっぱり予算と現実って差がでるんだよな。
何でそうなるんだろ?・・・

10月初旬から11月末までって結構短いけど、
どうするの?どうなるの?
大丈夫?

次週?へつづく
Posted by 雪だるま at 2005年08月08日 16:30
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